有機フッ素化合物のPFASは、人工的に作られた1万種類以上のうちの一部が有害とされ、国はこのうち2種類について、都道府県などに、水質の調査を求めています。
環境省が今回公表した令和4年度の調査は、38都道府県の河川や地下水など1258地点で行われ、このうち16都府県の111地点で1リットルあたりのPFASの濃度が50ナノグラムとする国の値を超えていたことが分かりました。
最も高い濃度のPFASが検出されたのは、大阪・摂津市の地下水で国の値の420倍にあたる2万1000ナノグラム、続いて大阪・摂津市の河川で44倍にあたる2200ナノグラム、沖縄県嘉手納町の地下水で42倍にあたる2100ナノグラムなどとなっています。
環境省によりますと、111地点のうち、PFASの排出源が特定できているのは、過去にPFASを取り扱っていた大分市の工場敷地内の井戸の2地点のみで、残りの109地点は不明だということです。
また、国の値を超えた河川で水道水が取水されている地点はないということですが、値を超えた井戸水については摂取しないよう住民への呼びかけを自治体に求めています。
前回、令和3年度の調査は31都道府県の1133地点で行われ、このうち13都府県の81地点で高い濃度のPFASが検出されました。